Fusion360で、追加されたシートメタル作業スペースでモデリングしてみる
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シートメタルモデリングは、どうやって使うかの情報はあまり存在しません。金属板を曲げて、電気製品のケースを作る分野では、板金加工機で高い市場占有率を持っているアマダの専用CADを使う場合がほとんどといった話もあります。また、連装金型では、専用CADが存在します。
Fusion360では、2017-08の更新で、シートメタル作業スペースが追加され、板金モデリングが可能になりました。
では、Fusion360では、どのように板金操作を表現していくのか確認して見ましょう。
そこで、今回は、みんな大好きな相関線を作成するために、円柱の繋いだ形状を作成し、その円柱を展開する操作について操作方法を確認してみたいと思います。
モデリング
シートメタル作業スペースに移動します。
軸と原点を表示させます。基準平面は非表示にします。基準軸を表示することで、モデリングする際に、向きや位置を見失うのを防ぎます。
「スケッチを作成」を選択します。
スケッチ平面にXZ平面を選択します。
スケッチします。後で、展開させる予定なので、切れ目が必要です。
修正ドロップダウンから、シートメタル規則を選択します。
鋼のパラメーターを変更します。
項目の内容がよくわかないので、ヘルプを読む必要がありそうです。ここでは、厚みを示すThicknessだけを変更します。
フランジを選択します。
スケッチを選択します。厚み付けの方向が、判断しづらい。方向を対照した際、寸法の指定が、押し出しとは、異なり、片側の長さしか指定できません。
切れ目の片側の面を選択します。
押し出しを選択します。更新で、押出コマンドは、英語表記に変化してしまいました。
多言語に対応したアプリケーション開発の困難さが想像されます。
Fusion360のシートメタル機能では、展開するときに、平らな面が必要になります。
展開する準備が整いました。
修正ドロップダウンから、展開を選択します。
固定エンティティで、先程、押し出しで作成した平らな面を指定します。
曲げに、展開する曲面を指定します。そして、平らに展開されます。
「面を再折り曲げ」を選択すると元に戻ります。
平らにした状態で、文字を記入したり、切り抜いたり形状を加工した後、「面を再折り曲げ」を選択して元に戻す使い方があります。逆に、曲げた状態で穴を開けておき、展開する使い方もできます。
他のCADでも、展開する際に平らな面を要求されるかというとそうでもなく、Pro/eでは、エッジを指定すれば展開できます。このあたりは、開発者の思想によるのだと思います。
チュートリアル 板金(Sheetmetal)[CreoEP]003-03
ここでは、曲げた状態で穴を開けることにします。
「スケッチを作成」を選択します。
スケッチ平面にXY平面を選択します。
スケッチドロップダウンから、「投影/含める」、「交差」を選択します。
交差を取得します。
スケッチします。
押し出しを選択します。
押し出して、削除します。
修正ドロップダウンから、展開を選択します。
先ほどと同じように展開すると、穴が空いた状態で展開できます。
「面を再折り曲げ」を選択して元に戻します。
構築ドロップダウンから、オフセット平面を選択します。
「スケッチを作成」を選択します。
スケッチ平面に、作成したオフセット平面を選択します。
スケッチドロップダウンの「投影/含める」から「プロジェクト」を選択します。
先程のスケッチから、円のスケッチをプロジェクトで取得します。
スケッチします。
フランジを選択します。
押し出し距離に、面までがなかったので、オフセット平面にスケッチする意味はありませんでした.
スケッチ平面にXZ平面を選択します。
スケッチドロップダウンの「投影/含める」から「プロジェクト」を選択します。
最初のスケッチから、スケッチに使用する点を取得します。
スケッチを描きます。
押し出しを選択します。
押し出します。
押し出しを選択します。
展開時に使う平面を作成します。
修正ドロップダウンから、展開を選択します。
押し出しで作成した部分を固定エンティティとして選択します。
展開します。
「面を再折り曲げ」を選択して元に戻します。
作成したボディの両方を表示します。
必要な操作数が多く面倒です。