病院に行かなくてもできる鼻水、鼻づまり対策
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病院に行ったほうが良いのはわかっていても、行く時間が確保できない時があります。 そんなときの対処療法です。ひどい時は、無理せず病院に行きましょう。
市販の鼻炎や花粉症薬の成分
- 抗ヒスタミン薬
病院で処方される第2世代ではなく、多くは第1世代なので、 眠気や口が乾くなどの副作用が起こりやすく、 効果持続時間が短く1日3回飲むなど、服用回数が多いものになっています。
- 化学伝達物質遊離抑制薬
- 血管収縮薬(鼻の噴霧薬)
- 抗コリン薬
- 抗炎症薬
2週間のでんでも効果がない場合は、病院(耳鼻咽喉科がお勧め)に行ってより効果の高い薬を処方してもらってください。
鼻噴霧薬
市販品の鼻の噴霧薬は、血管収縮薬が入ったものがあります。 花粉症のような症状が長期間続く際に使用すると、1日に何度も使うことになり、かなりの割合で依存症になります。 するとリバウンド症が起こります。そして、そのまま使うと、薬剤性の肥厚性鼻炎になり、更に鼻づまりがひどくなります。 それを避けるために、市販の鼻の噴霧薬を購入する場合は、血管収縮薬が含まれていないものを選択しましょう。
以下の成分が入っていたら気をつけましょう。
鼻の噴霧薬を購入する際、注意する成分(血管収縮薬)
- 塩酸トラマジン(薬品目:トーク)
- 硝酸ナファゾリン(薬品名:プリビナ)
- 硝酸テトラヒドロゾリン(薬品名:ナーベル、ABC点鼻)
- 塩酸オキシメタゾリン(薬品名:ナシビン)
鼻づまり自己解消法
- 生理食塩水で鼻の中を洗う(鼻洗い、鼻うがい)
生理食潜水:水500mlに食塩、小さじすりきり1杯弱、4.5gを溶かす。濃度0.9%
- 鼻の上部に、蒸しタオルやカイロなどを当てて温める。
- 切った玉ねぎを鼻の前に持って行って、何度も鼻で深呼吸する。
- うなじの両脇のツボ(天柱)を指圧する。
- 左右の小鼻に指の腹を当てて、少し強めにマサージし、鼻筋に沿って、付け根辺りまで指圧する。
- マスクしたまま寝る。
- 汗をかくぐらいの運動をする。
- 部屋を加湿するなど。
局所温熱療法器
専用の器具で、40℃ぐらいに熱したお湯、あるいは、生理食塩水を霧状にして鼻に噴霧します。 鼻水はもちろん、鼻づまりにも効果があります。
※市販の器具の中には、食塩水が利用できないものがあります。
鼻洗いの仕方(鼻うがい)
生理食塩水を使います。プールなどで、鼻に水が入って痛いのは、浸透圧が原因のようです。生理食塩水を使えば、痛くありません。 (生理食潜水:水500mlに食塩、小さじすりきり1杯弱、4.5gを溶かす。濃度0.9%)
食塩水の温度は、25~30℃ 洗うのは1日数回にします。洗いすぎてはいけません。
前かがみになって、生理食塩水を入れたボトルを片方の鼻孔にあてて手で押し、 「あー」と声を出しながら、鼻に注ぎます。鼻孔を変えて、もう一度行います。
※鼻から入れて、口から出すと書かれているものがあります。 おそらく、高度な技と思われますので、片側の鼻孔から入れ、 もう片方から出す方法で挑戦するのが良いかと思います。
花粉症の際の目の治療
目薬
花粉症治療に使われる目薬の成分
化学伝達物質遊離抑制薬や抗ヒスタミン薬の目薬は、長く使っても眼圧が上昇したり、白内障を起こすなどの副作用はありません。 ただ、効果が出るまで時間がかかります。 その間、苦痛を減らしたり、効果が不十分なときに限って、ステロイド点眼薬を使います。
市販の花粉用目薬の効果で満足できなければ、眼科医に行くことをおすすめします。
「花粉症の方は、痒みが起こった時、つい目をこすってしまい、 結膜を傷つける事故が後を立たないので、シーズン中は、コンタクトを使用せずメガネを使用しましょう。」
目の洗浄
カップに液を入れて、目を洗浄する製品が販売されていますが、まつげや目の周りの汚れを目に入れることになるので、 利用前に、目の周りや、まつげの洗浄(マスカラ)をして使用しましょう。 あまり洗うと粘膜も洗い流されるので、悪影響があるようです。
水で、洗浄するのも良くないそうです。(薬品等が目に入った場合は、水の何倍も良くないので、水で洗い流してください。)
マスク・ゴーグルなどの効果
花粉シーズン中は、なるべく、花粉を体の中に入れない工夫ををすることがセルフケアの大きな柱の1つです。 「花粉を極力吸い込まないようにすることです」
「『あなたの知らない花粉症の治し方』大久保公裕著 (2009)」の中で、マスクやゴーグルの効果についての説明があります。
マスクの効果
約3万個の花粉を散布したボックスに入り、1分後に、目や鼻の粘膜に付いた花粉を調べた。
マスク無し | 普通のマスク | 花粉症用マスク | |
---|---|---|---|
花粉の数(個) | 1848 | 537 | 304 |
実験の結果から、普通のマスクをしただけで、吸い込む花粉は、3分の1に、花粉症マスクをすれば、6分の1になります。
アンケート調査や実際の体感で、マスクをしたほうが、花粉症が軽くなるということはわかっていましたが、 実際に、吸い込む花粉の数が減少することが示されています。
形は、平型、立体型、プリーツ型とあります。
素材は、ガーゼ、不織布、ポリウレタンがあります。
花粉が多い時には、複数の層で形成されているマクスでは、湿ったガーゼを挟むと花粉の捕捉効果が向上するようです。
花粉用マスクは、使い捨てが基本です。つけていて、痛くならないものを選びましょう。
メガネの効果
約3万個の花粉を散布したボックスに入り、1分後に、目や鼻の粘膜に付いた花粉を調べた。
メガネ無し | 普通のメガネ | 花粉症用メガネ | |
---|---|---|---|
花粉の数(個) | 791 | 460 | 280 |
メガネを掛けた人のほうが、花粉症の症状を訴える割合が低いと言われていましたが、 実際に数値で、目に花粉が付着する量が比較されています。 実験の結果、普通のメガネで、6分の1、花粉症用のメガネで、3分の1になります。
花粉症の方は、花粉シーズン中出かける際は、「マスク」と「メガネ」をつけることをおすすめします。
空気清浄機・加湿器
花粉症の方は、既に知っていると思いますが、空気清浄機は、劇的な効果があります。 空気清浄機でなくても、湿度を上げれば、花粉は、湿気を含んで重くなり床に落ちます。 そのため、加湿するだけでも効果があると言われています。 おそらく、加湿・空気清浄機のほうが選択しとしては優れていると思います。
私の経験では、空気清浄機は、使っていると効果がなくなってきます。 おそらく、フィルターの寿命がくると効果がなくなるようです。 効果の持続を期待する場合は、フィルターのメンテナンスや定期的な交換が必要です。 フィルター寿命が長い機種も販売されているので、購入の際は、検討してみましょう。