ドローイング空間

3D-CADを中心に、雑多なことをかいています。

ダブルクリップの図面を作成する Fusion360

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図面は、3Dモデリングが一般的になっても、情報のやり取りのために重要な位置を占めます。 NC加工のみで処理する場合は、3Dのモデリングデーターだけでも問題なさそうな気がしますが、 アプリケーション間のデーター変更ミスなどもあるため、作業の契約は、図面で行われます。 3Dのモデリングデーターではなく、図面が基準になります。 そのため、きちんとした図面を作成することは、今後しばらく重要なままです。

 

Fusion360で、モデリングした3Dデザインから、図面を作成することができます。 ただ、一般的に、3D-CADは、図面を作成する能力は低いことが多いので、最終的な加工は、2D-CADで行う必要があるかもしれません。 Fusion360で図面を作成するための情報は、あまり存在しないようなので、実際に図面を作成して、操作を確認して見たいと思います。

実際に使用した感想として、Fusion360の図面の機能は、現段階(2.0.2204)では、かなり機能が少ないので、 ある程度、Fusion360で作成したあとdxfファイルに出力し、 他のアプリケーションで不足部分を作成するという手順で進めたほうがよさそうです。

図面を作成するデザイン

図面を作成するモデルは、以前にモデリングしたダブルクリップのデザインを使用することにします。

kukekko.hatenablog.com

図面設定を行う

日本で作成する図面のほとんどはJIS規格に準拠して作成します。 しかし、海外では、ISO(国際規格)やASME(アメリカ機械学会)が使われています。 そのため、多くの海外で開発されたCADでは、JIS規格を一括で設定するメニューが用意されていません。 コンフィグ・ファイルなどが提供されていない場合、自分で設定する必要があります。

ISO準拠の第3角法に設定する方法は、以前に紹介しました。

ここで改めて設定を紹介します。

右上のユーザー名のドロップダウンから、基本設定を選択します。

基本設定を選択

「一般」の「図面」の項目を選択します。

「一般」の「図面」の項目を変更

「製図規格」で「ISO」を選択し、「シートサイズ」ご利用のプリンタの最大印刷サイズを設定します。

※ASMEを選択すれば、「投影角度」は、初めから「第三角法」ですが、用紙サイズが見慣れないものになります。

「以下の型式の規定をオーバーライドまたは復元」にチェック。「投影角度」を「第三角法」にします。これで、完了です。

プリセット機能が存在しないので、複数の製図規格を併用する場合は、マクロで、設定を変更できないか検討したほうがよさそうです。

図面を作成します

以前に作成した、「ダブルクリップ本体」を読み込みます。

ダブルクリップ本体

モデルデータは、こちらから、ダウンロードできます。

kukekko.hatenablog.com

ファイルドロップダウンから、「新規図面」の「デザインから」を選択します。

ファイルドロップダウンから、「新規図面」の「デザインから」を選択します。

OKをクリックします。

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ダイアログが表示されます。OKをクリックします。

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少し時間がかかります。図枠と基準になるビューが表示されます。

Fusion360のバージョンが更新されたことで、図面の右下に、第3角法でも表題欄が表示されるようになりました。 ヘルプに、表題欄の枠は編集できないとの記述があります。 そのため、用紙サイズにA4を指定すると、表題欄が邪魔になります。

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親ビューを追加します。

画面ビューダイアログが表示されます。

方向で、モデルのどの方向を正面図にするかを指定します。

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図面上にカーソルと正面図のプレビューが表示されます。クリックすることで、正面図の位置を指定します。

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図面ビューダイアログでOKをクリックして、確定します。

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正面図は、このような対象形状なので、片側を省略したいのですが、 ツールバーを見る限り、対称図形の省略の機能は用意されていないようです。

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図面の機能は、現段階(2.0.2204)ではあまり用意されていないので、 Fusion360の図面の機能は補助的に使用し、出力したdxfファイルを他のCADで編集することを前提に使ったほうが現実的です。

投影ビューを追加します。

投影ビューを選択して、他の図を作成します。

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親ビューを選択します。

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親ビューの上にカーソルを移動すると、平面図を追加することができます。 カーソル上にプレビューが表示されます。クリックすると配置できます。

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カーソルを親ビューの右に移動すると、右側面図を追加することができます。

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カーソルを親ビューの右上に移動すると、右側面図を追加することができます。

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Enterキーを押して確定します。

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断面図を追加します。

全断面図を作成します。

断面図をクリックします。

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切断線を指定する親ビューを選択します。

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切断線を指定します。マウスで、切断線の始点と終点を選択し、Enterキーで確定します。 カーソル上にプレビューが表示されますので、断面図を配置する位置で、クリックします。 親ビューに水平、あるいは、水食でない場所に配置するには、Shiftキーを押してクリックします。

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図面ビューダイアログで、OKをクリックします。

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全断面図が現れます。切断部分にハッチングが表示されています。

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作成した断面図を削除します。断面図を削除すると、切断線も削除されます。

片側断面図を作成します。

断面図をクリックします。

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切断線を指定する親ビューを選択します。

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直角に曲がった切断線を指定します。マウスで、切断線の始点、頂点、終点を選択し、Enterキーで確定します。

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カーソル上にプレビューが表示されますので、断面図を配置する位置で、クリックします。 親ビューに水平、あるいは、水食でない場所に配置するには、Shiftキーを押してクリックします。

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図面ビューダイアログで、OKをクリックします。

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片側断面図が現れます。切断部分にハッチングが表示されています。

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正面図を削除して、その位置に、片側断面図を配置します。

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モデルを作成したときに使用したスケッチを参考に寸法を指定します。

ダブルクリップ本体のスケッチ

作図補助線を描く機能はないようなので、見にくくなります。中心線を引くことはできますが、 直線と円弧が接する部分のスナップが判別できないなど、Fusion360だけで、図面を作成するのは、厳しそうです。 黄色の「!」が付いた寸法は、モデルを変更した際、自動調整してくれない寸法です。

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ハッチングパターンの変更

ハッチングパターンは、ハッチングパターンをダブルクリックすると、ダイアログが表示され、ハッチングパターンを修正することができます。

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詳細図を作成します。

詳細図を選択します。

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詳細図は、断面図から作成できません。

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正面図は、消してしまったので、再び配置します。

親ビューを選択します。

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詳細図の領域を指定します。

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カーソル上に「プレビュー(Preview)」が表示されるので、詳細図を配置したい場所でクリックします。

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図面ビューダイアログで、OKをクリックします。

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図面が完成しました。あとは、dxfファイルに出力し、他のアプリケーションでさらに描き込みます。

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dxfファイルに出力します。

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