Fusion360で、スティックのりケースをモデリングする。その3 コマ
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射出成形で作成された樹脂製品は、ほとんどのものが抜き勾配を持っています。 Fusion360の現在のVersion(2.0.1909)では、抜き勾配に対するモデリングの支援が少ないので、 モデリングルートをかなり考えないと目的の形状にモデリングできません。パズル感いっぱいです。 私が、抜き勾配を持つ対象物のモデリング経験が少ないのも原因です。 今回は(も?)、何度も行き詰まり、やり直していますので、最短ルートでモデリングしたい場合は、 全体を確認して、行き止まりの手順を避けてモデリングする必要があります。
モデリング
スケッチドロップダウンから、線分を選択し、スケッチ平面を選択します。
まず、作図線を引きます。作図線を頼りにスケッチを描きます。 通常の線より、作図線の画層が上になっているのは、操作がしにくいので改善してもらいたいものです。
ミラーで複写します。
Fusion360には、押し出しで勾配を付ける機能がありません。 また、修正ドロップダウンの勾配は、平面にしか設定することができません。 回転でモデリングするのも方法の1つですが、そうすると溝の部分をどうするかを考える必要が発生します。
今回は、スケッチをもう1つ作成する必要があるので面倒ですが、ロフトで勾配を表現してみようと思います。 現在のVersion(2.0.1909)では、勾配を付けた形状を作成するには、機能が不親切です。 そのため、鋳物やプラスチック成形品のモデリングは、Fusion360を使うことで、より難易度が上がると思います。 もちろん、どこかに回避する方法が存在する可能性もあります。 そろそろ、Fusion360の公式チュートリアルに取り組む必要があるのでしょう。
構築ドロップダウンのオフセット平面を使用して、
スケッチから、10オフセットした平面を作成します。
作成した平面にスケッチします。
何故か、スケッチ原点が変わってしまっています。 使いにくいので、スケッチを停止し、作成したオフセット平面を削除します。
xy平面を10オフセットした平面を作成します。
この作成したオフセット平面を選択し、勾配分だけ小さく、スケッチします。
※おかしな仕様設計が幾つか存在します(Version 2.0.1909)。 一般にこういった部分は、そのCADの使用頻度が高い方は、無意識で使用を避けます。 その結果、問題が存在することが認識されないため、Versionを重ねても修正されないことが多いです。 CADごとのクセみたいなものといえばそれまですが…。
- スケッチドロップダウンのオフセットで、作図線(コンストラクション)が選択できません。
- 作図線の画層が一番上に設定されているようで、作図線上の線をクリックで選択できません。
ミラーで複写します。
作成ドロップダウンから、ロフトを選択します。
プロファイルを選択します。ブラウザからは、選択できません。 ガイドタイプで、中心線を選択した場合、x,y.zなどの基準軸は選択できませんでした。
このようになります。
面を選択します。
スケッチします。勾配がある形状では、勾配による大きさの変化も含めた大きさのスケッチが必要です。
押し出します。
フィレットを追加します。
意図した形状とは異なります。
フィレットを削除します。
モデルビューの編集位置を変更します。
スケッチをします。スケッチ平面を選択します。
スケッチします。
切り取りで押し出します。
編集位置を変更します。
スケッチを編集します。スケッチアイコンをダブルクリックします。
スケッチを変更します。元にした形状は、溝の部分も勾配が存在しているようですが、 勾配が無い前提で周りの形状を作成してしまったので、わかりにくいように補正しています。
勾配を付けて押し出していないので、溝の部分に段差が付いてしまいます。 このまま進めようかと思いましたがやめて、回転で、形状を作成することにします。
慣れていないCADでのモデリングはこんなものです。 イライラしたら、コービー(紅茶?)ブレイクを取りましょう。 そのうちお腹がガポガポになります。飲み過ぎ注意です!
スケッチと押し出しを削除します。
ロフトで使用した、2つのスケッチをそれぞれ修正します。
両方のスケッチのこの部分を直線から、円弧に変更します。
スケッチを作成します。
スケッチドロップダウンから、交差を選びます。
スケッチ平面上から参照したい稜線を選択すると、点が得れます。面を選択すると、線が得られます。
スケッチします。
スケッチの部分拡大
作成ドロップダウンから、円形状パターンを選択します。
パターン複写します。
作成ドロップダウンから、回転を選択します。
構築ドロップダウンから、オフセット平面を作成します。
作成したオフセット平面にスケッチします。
押し出します。
作成ドロップダウンから、円形状パターンを選択し、コピーします。
作成ドロップダウンから、コイルを選択します。
平面を選択します。
コイルで削除します。
完成です。
色を付けるために、レンダリング作業スペースに移動します。
外観から、
ライブラリのプラスチック、半透明、プラスチック-半透明 マット(青)をモデルにドラッグ&ドロップします。
シーンの設定から、
背景の色を選択し、明るさを調整します。
反対側です。
モデリングにかなり手間取ってしまいました。