ドローイング空間

3D-CADを中心に、雑多なことをかいています。

投資用不動産浸水!影響はどこまで広がるか?

広告

2019-10月の台風19号は、59河川で決壊し、多くの場所が浸水被害を受けました。

このような災害が発生すると、一時的に災害に対する情報が大量に発信される。災害を受けていなくても、もしも災害にあうとしたら、事前に何をしておくか考える大切な機会になります。

地下や地上一階の電気設備やポンプ室、ボイラー室

東日本大震災津波で、地下や地上付近に設置した電気設備やポンプ設備が浸水し復旧に時間がかかったにも関わらず、マンションや大規模施設では、未だに、地下や地上付近に浸水被害に脆弱な設備を配置する設計を取り入れていることが多くあります。それは、浸水被害が容易に予想される0m地帯や付近より低い湿地を埋め立てた地域でもおそらく変わりません。

施工主が、設計の際に要望として伝えておかないと取り入れられない設計なのではと思います。

単に浸水したのと比較して、設備の交換、修理を伴うため、補修予算が増大する上に、業者に一度に仕事の依頼が来るため、修理が完了するまで多くの時間がかかります。公共施設や避難所として使用される施設で働いている人は、一度確認して見てください。

また、付近が浸水した際、実際に被害を受けるかを分ける、1階フロアを1mほど地上より高くするなどの浸水対策が、設計に組み込まれているかは、建築基準ではなく、設計士の思想に依存しているものなのかもしれません。振り返って考えると、建物のエントランスにはいるまでに、階段で少し登る建物は、考えているより多い気がします。

住宅の台風対策と地震対策

少し前で、住宅の台風対策と地震対策は、真逆と言われていました。台風に強い家にするには、家が風に飛ばされないように、屋根を重くする必要があります。

瓦屋根の瓦は、従来、土の上に瓦を乗せる「土葺き」工法でした、しかし、耐震対策のため屋根を軽くするのが最近の流行です。そのため、引掛桟工法が主流になってきているようです。その結果、屋根が軽くなることで、地震には強くなるものの台風には弱くなります。

地震対策で、土葺き工法の瓦屋根を引掛桟工法で葺きなおして、屋根の被害にあった人は悲しい気持ちになっていると思います。

yanekabeya.com低い土地にある施設の対策

低い土地にある施設では、止水、防水設備の導入を検討しましょう。特に、数千万円クラスの工作機械を多数持っている工場では、検討する価値があります。

 

kukekko.hatenablog.com

 しかし、止水、防水設備には、現時点では、時計や家電の防水規格のような公的な規格が存在しないようなので、どの製品を選択するのか、どの企業に施工を依頼するかを判断するかは、難しい選択になると思います。

パナソニック、郡山工場では、止水扉を兼ねていた工場の正門ゲートが壊れ、構内が浸水したそうです。

 

trafficnews.jpタイの大洪水の事例もあるので、工場の周囲を水が入り込まないように囲む設備は、必要性が増加してくるものと思われます。

2011年タイ大洪水 混乱した政府の防災情報と放送局の役割

quooll.com不動産投資への影響

投資用不動産投資勧誘の電話は、頻繁にかかってきます。「かぼちゃの馬車」の破綻で、かなり危険な投資という認識を与えましたが、不動産投資は、投資の分野では、一定の規模を持っています。

diamond.jp不動産投資は、一般には、投資用物件を借金で購入し、賃貸料で返済し、相続税対策も含めて、30年前後の期間をかけて利益を出す方法です。

今回の台風で、都市用マンションにも被害が出ているようです。

浸水被害で、復旧費用が必要になるとともに、賃貸料が入ってこなくなります。REITを含め、かなりの影響があるはずです。個人で投資している人は、すでに、破産の危機がちらついている人もいるかと思います。銀行への影響も気になるところです。

blogos.comこの損失を補填するため、株式や債券などの流動性の高い資産を手放す動きが発生するかもしれません。

建築資材の高騰と逼迫

今回の水害は、被災範囲が広大なので、大震災のときと同様、建築資材と重機の逼迫が発生するものと思われます。ベニアや木材などの建築資材の高騰、逼迫が予想されます。

食材の高騰

農産地域も浸水の被害を受けているので、春以降の収穫があるまで、野菜などの農産物の価格は上昇するものと思われます。米の価格も上昇するものと思われます。
台風の際、イノシシの移動が観測されたことより、ブタコレラの感染地域が広がることも予想されます。

www.j-cast.com強制的な出費

消費税の増税とともに、災害による強制的な出費が発生すると、可能な限り支出を抑える行動が起こるはずです。

資材・部品の不足

工場の被災と補修・修理の仕事の急増で、生産できない製品が生じてきます。

これからの影響

影響があるのかないのか、慎重に見極める必要があると思います。