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3D-CADを中心に、雑多なことをかいています。

3Dプリンター、3Dスキャナの用途開発は、靴が一番進んでる?

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3Dプリンターや3Dスキャナの活用用途として、オーダーメイドシューズが一番進んでいるのでは?と思うようになりました。
オーダーメイドシューズを作る際、足の木型の作成が一番コストがかかると言われています。木型の作成は、おそらく、時間だけでなく作業の習熟も必要だと思います。3Dスキャナを使い、足の形を測定し、3DプリンターやNC加工機で足型を作成すれば、その一番コストがかかる工程が自動化できます。
インターネットで調べると、3Dスキャナを使用したオーダーメイドシューズを作成するサービスを提供しているお店がたくさん見つかります。
日本人の足の形は、欧米の人とは異なります。幅が広く、足の甲が高いのが一般的です。頭の形も欧米の人が横が細く前後に長いのに対して、日本人は、丸型であると言われています。
そのため、日本人向けの足型を使って作成されていない靴では、ほとんどの場合、靴が足に合わず、足が痛くなります。仕事で使用するのであれば、ほぼ1日じゅう使うので、きちんと自分の足にあった靴の満足度は高いと思います。その為、価格が多少高くなっても商売として成り立つのではと思います。
既製靴で、一番日本人向けなのは、それなりに高価ですが、リーガルでは無いかと思います。
リーガルは、靴がまだ一般的ではない時代に、軍用靴メーカーとして始まったそうです。一人一人足の形は異なるものの、足の形にはある一定のパターンが存在し、幾つかのパターンの木型でほとんどの人に対応できると言われています。

リーガルシューズ | リーガルの専門店「REGAL SHOES」

十分に収益を上げることができた時期に、ほとんどの人に対応できる木型を作り上げたメーカーは、靴の世界では長く愛用されるメーカーになることができたのだと思います。優秀な職人が、時間をかけ、多くの顧客の靴を作ることで作り上げた多くの人に合う優秀な木型が出来上がったのだと思います。

しかし、3Dスキャナで多くの人の足の形のデータを集め、オーダーメイドシューズを作っていくことで、そして、そのデータを統計処理することで、長く愛された伝統のある靴メーカーでなくても、優秀な既製靴の木型を作成できる可能性があります。
樹脂靴の登場、発展途上国への生産拠点の移動など多くの変化が遭った靴業界ですが、また、新たな変化が始まっているのかもしれません。