耐震ゲルで、墓石も工場設備も転倒防止
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家具や家電の耐震対策で使用される耐震ゲルがあります。外すときは、しっかりくっついているので大変ですが、その耐震ゲルを工夫すると墓石や工場設備などの重量物も簡単に耐震対策が行なえます。
家具や家電の耐震対策で使用される耐震ゲルは、外すときは、しっかりくっついているので大変ですが、間に挟み込むだけで、しっかりくっついて転倒防止対策をすることができます。
愛知県岡崎市の石材会社では、地震の際に、墓石が転倒する映像を見て、何か対策ができないか考えていました。そこで身をつけたのが、家具や家電に使用される耐震ゲルの転倒防止材です。しかし、墓石は、重いので、ゲルは完全に潰れてしまい、効果がなくなっています。
「安震はかもり」は、ゲルが潰れないように鉛の球を中心に入れることで、墓石のような重量物でも耐震ゲルの転倒防止効果を実現することができました。また、ゲルの耐候性については、コーキング材で空気との接触面をなくすことで対策をしています。しかし、一定期間で耐震ゲルシートを交換する必要がある、あるいは、完全にくっついてしまう可能性もあります。実験では、震度７の揺れにも耐えられるそうです。ゲルシートを間に挟むだけで、石材に加工が必要ないため、施工が簡単です。
この技術を活用して、工場設備の転倒防止を行う製品も販売されています。「安震はかもり」では、ゲルが潰れないように、鉛の球を入れていましたが、工場では、鉛による汚染を避けるために、鉛は利用できません。そこで、鉛の代わりに、全く弾まないゴムを入れて製品を作成しました。床にアンカーボルトを設置することなく、工場設備の耐震化が行なえるので、耐震対策の低コスト化が期待できます。
