ドローイング空間

3D-CADを中心に、雑多なことをかいています。

日焼け防止の仕組み

化粧品ではなく、素材全般で、日焼けについて考えてみました。

日焼けは、私たちの肌だけではなく、身近に使用している素材にも起こります。日に当たる場所に置いておいた紙やプラスチック、フィルム、(生えている木ではなく)木材などが、日に当たっていない場所にあったものよりも早くボロボロになっているのを見たことがあると思います。

最も効果的な対策は、日に当てないことです。しかし、用途によっては、いえ、ほとんどの場合、直射日光下で使用します。日に当てても劣化しない性質は、耐候性と呼ばれ、素材やそれを使用した製品にとって、重要な機能です。

プラスチックやフィルムでは、機能性添加剤を入れて性能を向上させています。紙では、紙を漉くときに使う水や、表面加工に使用するセット剤に機能性添加剤を添加します。木材では、機能性添加剤が配合された油剤や塗料を塗ります。

光を遮る・反射する

最も直接的な考え方です。光で劣化するものに、光を入れなければいいのです。具体的には、石や土を利用して、光を遮ればいいのです。これは、化粧品のファンデーションが、光を拡散することで日焼け防止の効果があることと同じです。

樹脂やフィルムの場合は、石や土、セラミックなどの微粒子を混ぜ込みます。これらの粒子は、フィラーと呼ばれる添加剤の1種です。使用する事で、その粒子の内側の部分は、光による劣化から守ることができます。

古くなった、樹脂、塗料、紙を触ると粉が付く経験をしたことがある方もいると思います。これは、樹脂部分が劣化したことで、フィラーの一種である、これらの粒子が剥がれやすくなった状態です。

光のエネルギーを別のエネルギーに変換する

光は、波と粒子で構成されたエネルギーです。理解しにくい概念ですが、エネルギーは、質量を持ちません。(すると、光の粒子は、どこに行ってしまうのでしょうか?)

当たった光を、熱や別の波長の光など、別のエネルギーに変換してしまえば、当たった光のエネルギーは、消費されます。その結果、素材の日焼けが抑制できます。

いろいろな素材が、ありそうなのですが、うまく探せません。有名なのは、酸化チタン系の材料、光触媒です。塗料に混ぜておくと、光のエネルギーで、塗料の上に付いた汚れを分解し、塗面をきれいなままに保つ効果があります。エネルギーを使用した分、光のエネルギーは消費されているはずです。

別の考え方に遮熱塗料があります。断熱や反射性能とともに、熱を他のエネルギーに変換し、塗面の熱上昇を抑制します。

代わりに日焼けする

日焼けから守りたい素材より、より日焼けし易い素材を配合します。耐光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤と呼ばれるものです。代わりに日焼けすることで、光のエネルギーを消費し、守りたい素材を日焼けから守ります。この方法では、より日焼けし易い素材が、日焼けしつくされたら効果がなくなり、この方法で日焼けから守った素材の寿命になります。

光に当たって発生するラジカルを吸収したり、光を受けて分子内反応をする物質が使われます。光を受けて分解する物質は製品の性能を下げるので通常使用されません。

どうやって日焼け防止に役立つ素材を見つけるか

具体的な分析装置として、

  • 吸光光度計

    素材が、どれだけ光を吸収するか、反射するかを調べることができる

  • 光照射DSC

    素材が、光によって、質量の減少(分解して気体になる)、発熱、吸熱する変化を調べることができる

  • 分光蛍光光度計

    素材が、エネルギーを光に変換することができるかを調べることができる

があります。

これらの分析装置を使って、基本的な性質を確認し後、実際に、それを利用した試作品を作成し、「耐候性試験機」で、加速試験を行うとともに、屋外に放置し、実際の性能を確認します。

これからの季節に向けた日焼け対策

体感的には、なんとなく理解しているのですが、4~5月は、敏感肌になりやすいです。

理由は、

  • 冬の乾燥肌のダメージから、まだ、肌が立ち直っていない状態
  • 紫外線が強くなってくる時期

だからです。

 本格的に日焼けしていない最初の日焼けが一番きついのと同じで、まだ、肌が、紫外線対策モードに入っていないからです。

 日焼け対策に意識が向き始めたのは、ここ最近です。それ以前は、日焼けは健康の証拠と言われていました。日焼けしていない白い肌は、不健康の代名詞だったのです。

 現代では、シミやソバカスの原因となるので、基本的に日焼けしない対策が推奨されています。これは、長寿化も1つの要因と思われます。長生きすれば、シミやソバカスも気になります。

 全く日に当たらないのは、ビタミンD不足の原因になりますが、これから、春から秋にかけて、日陰にいても十分明るく、野菜も充実しているので、必要以上に気にする必要はないと思います。

 日焼け対策、一番に考えるのは、「肌を日に当てない」です。

 窓際に、プラインターを配置し、ゴーヤやキュウリ、パッションフルーツ(時計草)など緑のカーテンになる植物を育てて、暑さ対策や日焼け対策の準備をしましょう。すだれや葦簀、日よけスクリーン、サンシェードなどよりも、緑のカーテンの方が、葉から水分を蒸発させるため、涼しくなります。CO2の削減にも貢献できるかもしれません。早く育て始めないと、必要な時に十分育っていなくて役に立たないことがあるので、早めに育て始めましょう。

 外出時は、日焼け止めだけでなく、帽子、日傘、マスク、長袖シャツ、首回りの日焼けよけなどを使用しましょう。

 直射日光下で作業する際は、日よけ帽子は必須です。もう少し、デザインに気を使ったものが発売されるといいのにとは、誰もが思っていると思いますが、機能性重視です。

 

日よけ対策衣料

 日焼け止めは、使いたいけれど、肌が弱いと肌あれが気になります。肌あれしにくい日焼け止めは、誰もが求めているものと思われます。

 成分を気にして、いろいろな製品を比較検討している人もいますが、実は、単純な視点で選ぶことができます。化粧品やスキンケア商品では、テスターと呼ばれる方が、実際に、製品を肌に塗り、その性能を確認しています。社内や商品開発室内で、肌の弱い人が選抜されます。その方は、自分で確認しながら商品を開発しているのです。

 単純に、自分より肌の弱い方がテスターをしているメーカーやブランドを選択すれば、使用されている成分を気にしなくても肌荒れを避けることができるはずです。実際に自分で使って、テスターとの肌の弱さ比べをするのは、お金も手間もかかるので、大変です。そこで、自分と同じぐらいか、更に肌が弱そうな人が使っている化粧品やスキンケア商品を選べばまず間違いありません。さくらの書き込みがあると思うので、信頼性は多少下がりますが、ユーザーレビューや口コミも参考になるかもしれません。

 私の把握している範囲では、有名どころで、

 です。他にもあると思います。肌の弱そうな人がいたら、まめに、使っている化粧品やスキンケア商品を聞いて情報を集めることをお勧めします。肌に優しいのも機能の1つですので、他の機能については、ある程度妥協することも大切です。

しっかりハマる。旅行のネット予約の落とし穴

ネット旅行業者の破産で、にわかに明るみに出たネット予約の危険性、改めて調べてみることにしました。

旅行会社の破産「てるみくらぶ

旅行会社が破綻しました。保険で、被害は保険で補てんされると考えていたのですが、そうでもないようです。以下は、具体的な被害の内容です。

 

  • 飛行機に乗れない
  • ホテルに泊まれない
  • 入金したお金が返ってこない

 

被害者8~9万人

格安旅行モデルの限界

「航空会社や大手旅行代理店などが販売しきれない航空券などを安く買い取って、自社の旅行パッケージに作り込み、それをインターネットで迅速に集客して販売する」ビジネスモデルです。

 

  • 旅行関係のさまざまなインターネットビジネスの台頭
  • 航空機の小型化
  • 旅行業界の規制緩和による競争激化

 

これらの要因により、他社との差別化は難しくなっています。つまり、他者より、大幅に安い価格で航空券を手に入れることができなくなり、利幅が、小さくなっていきます。

 旅行業者は、消費者から旅行代金を受け取り、航空会社や宿などへの支払いは後払いになることから、通常、多少の赤字が出ても資金繰りに余裕はある業種とのことです。

 業況が悪化した経営の現場では、責任感が強かったり、人情味に厚かったりする経営者ほど、従業員や取引先へ厳しい対応ができずに、事業撤退や費用削減による根本的な損益改善ができないケースが増えると言われています。

 旅行も規制緩和によって安価に利用できるようになったサービスですが、よく知らない人が利用するには厳しい状況になっているようです。

toyokeizai.net

旅行のネット予約トラブル

とはいえ、インターネットで予約をすると、大手の旅行代理店を利用するのに比べて、費用を安く抑えることができるようです。一方で、インターネットで予約した旅行に関するトラブルは、2016年度は、5年前の3倍近くに急増していると言われています。

 国民生活センターでは、「インターネットで予約した旅行に関するトラブル」に関する注意喚起を行っています。

国民生活センター

インターネットで予約した旅行に関するトラブルにご注意

ここを確認! 旅行予約サイト選びのチェックポイント | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン

また、一般のニュースサイトでも、注意喚起が行われています。

二重請求、解約不能…旅行ネット予約でトラブル : 科学 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

トラブル例

  •  旅行日の入力を誤り、ホテルの予約が取られていない。(時差によって日付がずれる場合、夏時間、冬時間があることに注意)
  •  チケットが取れておらず空港で止められた
  •  月の表記 Jan(1月)とJun(6月)に注意!
  • パスポートの名前と予約の名前の不一致(結婚等で、苗字が変更する場合は注意!パスポートと予約の名前を合わせてトラブルを避ける)

重要!

ネット予約の場合は、システムの不具合の可能性も考えられるため、確認書、やり取りのメールを印刷してもって行くことが大切です。

 何かのトラブルの際に、現地で英語を使って、チケットの購入や予約を行う必要が発生することがあるので、その際の対応マニュアルも携帯したほうが安心です。

海外の旅行会社を利用は注意が必要

価格重視のネット旅行会社の中でも、英語が苦手であれば、更に、海外の旅行会社を利用するとトラブルに巻き込まれやすさが高まります。注意が必要です。

トラブル例

  • 苗字と名前を逆に入力

修正しようと問い合わせ先を確認すると、予約時のWebフォームは日本語だったのに対応が英語のみ

片言の英語で伝えるものの、相手の英語が聞き取れない

 買い直しになり、お金が戻ってこないことがほとんどとことなので注意が必要です。

トラブルにあった際の連絡先

トラブルに会った時の相談先の連絡方法は確認しておきましょう。

 

  • 国内旅行のトラブル

消費者ホットライン(消費者庁) (局番なし)188

 

  • 海外旅行のトラブル

国民生活センター 越境消費者センター

海外の旅行会社を利用する場合の注意点

  • トラブルが起こった時に日本語対応の窓口が無いことがある(多い)
  • 十分な顧客サポートの対応を受けられないことがある

旅行先で活用するための必需メモ

何かあったときの問い合わせ先を手元に持って旅行することが大切です。

  •  旅行会社
  • 宿泊施設
  • 航空会社
  •  受付時間(時差に注意)
  •  対応する言語(日本語が使えるか?)

 スマートフォンで利用できる電子翻訳サービスを確認

旅行英語は、出国前に確認

役に立つかどうかはわかりませんが、外国に行く前に旅行英語は確認しておきましょう。

ギンザシックスのデザインってどうなの?

ニュースを見ていて違和感を感じました。ギンザシックスの大きな吹き抜けの周りをエスカレーターで、昇スタイルのテナントビルに肯定的な意見しか聞こえないのはなぜなのでしょうか?

 

エスカレーターやエレベーターによる縦方向の移動は、目的の場所にたどり着くまでに時間がかかります。そして、その間は、エスカレーターや窓の付いたエレベーターであっても商品を見ることができません。目的の店舗が上層階にあると、魅力的な商品を扱っていても、たどり着きやすい他の店舗を使用することになると思います。

 

休日には、エスカレーターに渋滞が発生して、効率的に買い物ができません。

 

銀座では、わかりませんが、地方で同じようなデザインのテナントビルでは、フロアごとの面積によりますが、数か月で、テナントがスカスカになりそうな気がします。

 

人口集中地区では、有効なのかもしれませんが、地方の人間からすると、謎デザインです。

老人が、嫌がらせとしか思えない言動をする理由は?

目に付く全てのことに、難癖や反対意見を述べる高齢者に出会うことがあります。その行動を観察していると、新たな知識を得たいわけでも、間違いを指摘して何かを教えてあげているわけでもなさそうです。本当に、純粋な難癖や反対意見を述べているようです。

しばしば、殺人事件にもつながるこの行動は、何に基づいて行われているのでしょうか?

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誹謗中傷と名誉棄損の加害者にならないための基礎知識

くら寿司を指して「無添という表現はイカサマくさい」などという匿名の投稿をきっかけとして、くら寿司が、ソニーネットワークコミュニケーションズ」に、本人確認の情報開示を求めて東京地裁に申し立てを行いました。結果、申し立ては退けられました(2017.04.12)。

このことを取り上げた東洋経済オンラインの記事に、インターネット上での情報発信する際に、名誉棄損に関する条件が取り上げられていました。

toyokeizai.net

専門家が分かりやすく、説明してくれている記事は、とても参考になります。それを参考に、自分なりにまとめ直して頭の中で整理しておくことは大切です。

インターネット上で、情報発信をする際の指針として、要点をまとめて、今後の情報発信の生かしていきたいと思います。

サーバーやプロバイダ等の事業者に書き込みの削除や書き込みをした人物の情報の開示を請求できる

プロバイダ責任制限法「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」によると、違法な書き込みにより権利侵害を受けた被害者は、サーバーや掲示板を提供しているプロバイダ等の事業者に、違法な書き込みを削除することや違法な書き込みをした人物の情報を開示するよう求めることがきます。

  • 違法な書き込み

    プロバイダ事業者は被害者の請求に従って「書き込みの削除」や「書き込みをした人物を特定して個人情報を開示」する責任がある

  • 違法でない書き込み

    プロバイダ事業者が「勝手に書き込みを削除」したり、「書き込みをした人物を特定して個人情報を開示する」と、聞き込みをした人物の権利を侵害する

名誉棄損の成立条件

名誉とは

「人の品性、徳行、名声、信用等の人格的価値について社会から受ける客観的な社会的評価」のこと(民法709条)

社会的評価を低下させる行為であっても、以下の3要件を満たすと、行為の違法性は無いと判断されます。

  • 当該情報が公共の利害に関する事実であること
  • 当該情報の掲載が、個人攻撃の目的などではなく公益を図る目的に出たものであること
  • 当該情報が真実であるか、または発信者が真実と信じるに足りる相当の理由があること

製品やサービスの欠点を指摘しても、この条件を満たせば、違法性はないということになります。

情報を発信する際に気を付けること

では、情報を発信する際には、どのように行うのがいいのか、考えてみました。

  • できるだけ、中立の視点で、発信する
  • 記事の立ち位置、つまり、どの視点からの意見なのかを明確にする
  • 批判や評価する範囲、そして、理由を明確にする
  • 根拠となる情報や判断した理由を明示する

整理して考えているときは、理解できていても、実際に記事を書く際は、ところどころ抜けてしまうところがあるので注意が必要です。