夏の長引く咳は「夏カビ肺炎」かも?
広告
日経プラス10 (2016-07-14放送)で、夏かぜと間違いやすい「夏カビ肺炎」が紹介されていました。 この機会に水回りとエアコンのカビ対策をしてみてはいかがでしょう。
夏カビ肺炎:夏型過敏性肺炎
カビの胞子を吸い込むことで発症するアレルギー性の肺炎
初期症状
- 咳
- 倦怠感
- 微熱
- 息切れなど
カビの発生場所
洗面所、浴室などの水回り
トリコスポロン(温度20℃、湿度60%以上で繁殖)
6~10月に繁殖、家の気密性が高いと冬でも繁殖する
トリコスポロン
- トリコスポロンの性質
- 気温20℃以上、湿度60%以上で増殖
- 大きさ:3マイクロメートル
- 好物は、ホコリ
トリコスポロンの繁殖場所
- 浴室
- 脱衣所
- 洗濯機
- 浴室の入り口(木や継ぎ目で繁殖)
- カーペットの下(床板で繁殖)
- 雨漏りのシミ(天井、壁板で繁殖)
- 浴室の床(床板の中で繁殖)
エアコン内のカビ
アスペルギルス
喘息、アレルギー性の肺炎、重症肺炎の原因になることがある。
対策
原因となるカビが繁殖する場所を特定し、カビを取り除く。
※病気が発症しているという時点で、掃除だけではなく、リフォームや引っ越しが必要なことが多い。
- 掃除
- リフォーム
- 引っ越し
治療薬:ステロイド(炎症を抑える)
夏カビ肺炎発生のメカニズム
- トリコスポロンの胞子を吸い込む
- 肺の奥でアレルギー反応
- 肺炎が発症
- 繰り返す
- 肺線維症を発症
- 死亡
早期に発見して、原因となるカビの繁殖場所を除去することが重要です。
掃除のポイント
浴室
床や壁だけでなく、天井のカビを除去することが重要です。 天井にカビが残っていると綺麗にした風呂に胞子を撒き散らすことになります。
フロアワイパーに雑巾を取り付け、雑巾に浴室用洗剤をかけ、天井を丁寧に拭く。
※洗剤を拭き取るため、必ず水拭きと乾拭きをする。
浴室のカビを抑えるポイント
入浴後、浴室全体に水を撒くと蒸気が抑えられ、カビの発生が抑制される。
エアコン
エアコン掃除を怠ると、部屋中にカビが撒き散らされます。
※新しい機種では、フィルターの自動清掃機能、 プラズマイオンクラスターやナノイーなど、カビを死滅させる機能が付いている機種が存在します。
掃除機でフィルターを掃除
エアコン内の熱交換器のホコリは、歯ブラシで掻き出し、掃除機で吸い込みます。
吹き出し口
- 割り箸にキッチンペーパーを巻きつけ、
- お湯で軽く湿らせます。
- 吹き出し口を拭き取ります。
2週間に1度のペースで、掃除するのがおすすめです。
エアコン内のカビを抑えるポイント
エアコン内のカビを防止するには、エアコンを切る前に、タイマーで、1時間送風運転をして、内部を乾かすことがおすすめです。
※新しい機種では、エアコン停止時、一定時間送風運転に切り替わります。
夏風邪との見分け方
- 同じ症状が2週間以上続く
- 毎年、夏に症状がでる
- 旅行などで、3日以上離れると症状が改善する
これらの現象が見られたら、夏カビ肺炎の疑いがあります。
トリコスポロンについては、血液検査の抗体検査で調べることができます。(2014年から保険適用)
慢性化すると肺線維症になる可能性があるので、慢性化する前に見つけて、対策を取るようにしましょう。